2008年2月3日日曜日

人が遺せるもの

「私たちは、後世に何を遺していくのか、お金か、事業か、思想か。誰でも残せるのは自分の高尚なる生涯ではないか」

内村鑑三さんの言葉だそうだ。

この言葉、妙にインパクトがあり、ある本を読んでいた時にみつけたのだが、それ以後、頭を離れない。

「高尚なる生涯」というとかしこまった感じがしてひくのだが、「自分に誇りを持てる生涯」と言い換えたらどうだろうか?決して他人から羨まれる様なものでなくても良いと思う。自分の生涯は結局自分のものだ。それなら自分が納得でき、自分を誇れることが人生に重要なのではないかと思う。

さらに私はこの生涯とキャリア(仕事人生)は切ってもきれないものだと思う。特にこれからの世の中は男女ともに大半の人は仕事を通して自分の人生を見つめることだろう。

昔小さい時、無口な父が自分の仕事を誇らしげに語った一瞬がある。父は技術屋ではあるが普通の勤め人で社会的に名声を得た人物ではない。ただ、私はあの時の父の顔が忘れられないし、あの時の父を誇りに思う(彼はそんなことは忘れているだろうが())。

金や事業は比較できるが自分の生涯は誰にも比較できるものではない。(中には勝手に他人が比較するかもしれないがそれは本質ではない。その人の心の中にだけ存在するものだからだ)

自分だけが紡ぐオリジナルなストーリー。ぜひ誇りを持てるものにしたいものだ。

その誇りあるストーリーは子どもやパートナー、仲間に語られ、遺されていく。

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